建築設備士の第二次試験で電気設備を選ぶと、計算問題が出ます。「公式は知っているのに本番で手が止まる」——これは私自身が一度落ちて痛感したところです。この記事は、二次の電気計算で問われやすいテーマを一覧で整理し、それぞれの「解き方の型」とつまずきやすい点をまとめた地図です。
各テーマの詳しい解き方(途中式つき)は、別途noteの電気計算シリーズで順に解説しています。まずはここで全体像をつかんでください。
目次
この記事でわかること
- 二次の電気計算で問われやすい主なテーマ
- どのテーマにも共通する「解き方の型」
- 受験者がつまずきやすいポイント
電気計算で問われやすい主なテーマ
過去の出題を見ると、電気計算は「変圧器まわり」と「配電・設備まわり」に大きく分かれます。代表的なテーマを挙げます。
変圧器まわり
- 受変電設備の変圧器容量:負荷の合計に需要率をかけて最大需要電力を求め、力率で割って必要なkVAを出す。容量計算の王道。
- 変圧器の全日効率:鉄損(常に一定)と銅損(負荷の2乗に比例)を24時間ぶん合計して効率を出す。近年問われ始めた論点。
- 変圧器の年間損失:鉄損・銅損を1年ぶんの電力量(kWh)に直して合計する。単位の扱いがカギ。
- 力率改善(進相コンデンサ容量):改善前後の無効電力の差から、必要なコンデンサ容量を求める。
配電・設備まわり
- 電圧降下:電線の長さ・電流・断面積から電圧の落ち込みを計算し、許容範囲に収める。
- 配線用遮断器の選定:負荷電流に対して、適切な定格の遮断器・電線を選ぶ。
- テレビ共聴設備のケーブルこう長:減衰量とレベルの条件から、許容できるケーブル長を求める。
- 太陽光発電の年間発電電力量:パネル出力・日射条件・損失係数から、1年間の発電量を見積もる。
※実際にどのテーマがどの年度で問われたかは、公益財団法人 建築技術教育普及センターの公表問題でご自身でも確認してみてください。
どのテーマにも共通する「解き方の型」
テーマは違っても、点を落とさない手順は共通しています。私が「これを外すと崩れる」と感じている4つです。
- 単位を先にそろえる。W と kW、Wh と kWh を混ぜると1000倍ずれます。計算前に統一。
- 何を求めるかを式の形で先に書く。ゴールの式を置いてから数字を入れる。
- 途中式を省略しない。答えだけでなく過程が採点対象。手が覚えるまで型で書く。
- 負荷率や力率の扱いを確認。「2乗に比例」「÷力率」など、テーマ固有のクセを取り違えない。
つまずきやすいポイント
- 単位の取り違え:いちばん多い事故。W↔kW、Wh↔kWh。
- 「2乗に比例」を忘れる:銅損は負荷率の2乗。1/2負荷なら損失は1/4。
- 力率で割るのか掛けるのか:容量(kVA)と電力(kW)の行き来で混乱しがち。
- 時間をかけ過ぎる:本番は時間との勝負。型で速く解く練習が要る。
各テーマの詳しい解き方
テーマごとの途中式つき解説は、noteの電気計算シリーズで自作の例題を使って順に書いています(過去問の実数ではなく、解き方を示すための架空の数字で解説しています)。手を動かして練習したい方はそちらをどうぞ。
まとめ
- 電気計算は「変圧器まわり」と「配電・設備まわり」に大別できる
- テーマが違っても、解き方の型(単位→式→途中式→固有のクセ)は共通
- つまずきの大半は「単位」と「2乗・力率の扱い」
- 型を作って、速く正確に。これが本番で手が止まらない近道
二次試験全体の進め方は、建築設備士 第二次試験の独学ガイドにまとめています。あわせてどうぞ。一緒に、最短ルートで合格を取りにいきましょう。

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