建築設備士 二次の必須問題で、覚えたはずなのに「何を、どの順で書けばいいか分からない」——これは私が一度落ちたとき、本当に苦しんだところです。記述は、思いついたことを並べる作業ではありません。採点者に伝わる「組み立ての型」があって、それに沿って書けば、同じ知識でも点になりやすくなります。この記事では、解答文を組み立てる型を整理します。
※具体的な過去問の解答例は載せていません(採点のポイントや解答は公表元・各教材の著作物のため)。ここでは、自分の言葉で書くための一般的な型を、架空の例で説明します。出題の詳細は公益財団法人 建築技術教育普及センターの公表情報でご確認ください。
大原則:記述は「型」で組み立てる
記述が苦手な人ほど、頭に浮かんだ単語を脈絡なく並べてしまいます。でも採点者が見ているのは、「課題文をちゃんと読めているか」「条件に沿って答えられているか」。だから、毎回同じ型で組み立てると決めておくと、本番で迷わず、抜けも減ります。おすすめの型は「主語 → 結論 → 目的 → 具体例 →(課題文の条件に合わせる)」です。
① 主語を明確にする
まず、何について述べるのかをはっきりさせる。「〇〇は、」と主語を立てるだけで、文がぶれません。主語があいまいだと、読み手は「何の話?」となり、内容が良くても伝わりません。問われている対象を、そのまま主語に置くのが基本です。
② 結論を先に書く
主語を立てたら、そこに「〇〇は、△△する。」と一文でつなぐ。ポイントは、主語と結論の間に理由や前置きを挟まないことです。「〇〇は、□□なので、△△が望ましいと考えられ……」と間に言葉が入るほど、文は長くなり、書いている本人も着地を見失います。主語の直後に動詞(どうする)を置く——この接続の癖をつけるだけで、一文がぶれなくなります。
③ 目的(なぜ)を添える
結論だけでは弱い。「なぜそうするのか」という目的を一言添えると、ぐっと説得力が増します。「△△する。□□のため。」のように。採点者は「分かって書いているか」を見ているので、目的が添えられていると「理解している」と伝わります。丸暗記の貼り付けと、理解して書いた文の差は、ここに出ます。
④ 具体例で裏づける
さらに、具体的な手段や数値、配置などの例を一つ入れると、答えが地に足のついたものになります。抽象的な言葉だけだと「何となく」で終わる。たとえば「点検のためのスペースを確保する」より「周囲に点検用の空きを設ける」のように、イメージできる具体に落とす。具体例は、理解の証拠です。
⑤ 課題文の条件に「合わせる」
最後にして最重要。覚えた答えをそのまま書くのではなく、課題文の条件に合わせて調整する。同じテーマでも、課題文に書かれた状況(周囲に何があるか、どんな制約があるか)が違えば、答えも変わります。課題文をよく読み、その条件を踏まえた一言を入れると、「この人は問題文を理解している」と伝わります。逆に、条件を無視した“暗記丸出し”の答えは、評価されにくい。覚えた答えは素材にすぎず、課題文への合わせ込みで初めて完成します。
やってはいけない書き方
- 覚えた文章をそのまま貼り付ける:課題文の条件に合わなければ点になりにくい。
- 主語があいまい:何の話か伝わらない。「〇〇は、」で始める。
- 結論が最後まで出てこない:先に結論。理由は後。
- 抽象的な言葉だけで終わる:具体例を一つ入れて裏づける。
まとめ
- 記述は思いつきでなく「型」で組み立てる
- 主語 → 結論 → 目的 → 具体例 の順で書く
- 最後に課題文の条件に合わせて調整する(暗記の貼り付けにしない)
- 覚えた答えは素材。課題文に合わせ込んで完成させる
型が決まると、本番で「何から書こう」と固まる時間がなくなります。なお、必須問題の書き方のコツでは「何を書くか(要素の拾い方)」を扱いました。この記事はその続きで「どの順番で書くか」です。覚えたものを本番で出す練習はアウトプット練習法、二次全体の進め方は独学ガイドへ。次に机に向かう日、答案を一枚この順番で書いてみてください。型は、使った分だけ手に馴染みます。

コメント