建築設備士の二次試験で、いちばん悔しいのは「覚えたはずなのに、本番で書けない」こと。私は一度二次で落ちていて、まさにこれをやりました。テキストを眺めて「分かった」つもりでも、いざ問題用紙を前にすると手が止まる。原因はシンプルで、「覚える」と「出す」はまったく別の力だからです。この記事では、覚えた知識を本番で出せるようにする、アウトプット練習のやり方を整理します。
※あくまで一受験者の工夫の整理です。試験形式や時間配分は、必ず公益財団法人 建築技術教育普及センターの公表情報でご確認ください。
大原則:インプットと「出す力」は別物
多くの人(昔の私を含む)は、覚える=合格に近づくと思っています。でも本番で問われるのは「覚えているか」ではなく「時間内に、手で、書き出せるか」。どれだけインプットしても、出す練習をしていなければ出せません。スポーツと同じで、ルールを覚えただけでは試合で動けない。勉強の後半は、インプットからアウトプット中心に切り替えるのが合格への近道です。
① 覚えた直後に「見ずに書く・言う」
覚えたら、すぐテキストを閉じて、何も見ずに書き出す(または声に出す)。これがいちばん効くアウトプットです。出てこなければ、その場が「まだ覚えていない所」。すぐ確認して、また見ずに書く。「思い出して、出す」この一往復が、本番で使える記憶を作ります。眺めて分かった気になるのを、いちばん警戒してください。暗記そのもののコツは必須問題の暗記のやり方にまとめています。
② 「手で書く」練習をする
本番は筆記です。だから練習も実際に手で書く。パソコンやスマホで打つのと、手で書くのは別物で、手書きは思ったより時間がかかり、長く書くと手も疲れます。これは慣れておかないと本番で必ず効いてきます。普段から、答えを手で書き出す。書くスピードと、書き続ける持久力の両方を、練習で上げておきましょう。
③ 時間を計る
本番は時間との戦いです。1問にかけられる時間は思ったより短い。だから練習でも必ずストップウォッチで時間を計り、「1問◯分」のペース感覚を体に入れます。時間を計らずに解くと、本番だけ急に間に合わなくなる。逆に、普段から時間を意識して出す練習をしておけば、本番で「いま押している/余裕がある」が体感で分かります。計算問題の時間の作り方は製図の時間配分の考え方も参考になります。
④ 「通しで」解く練習を早めに入れる
部分練習だけだと、本番の感覚は身につきません。本番と同じ範囲・同じ時間で「通しで」解く練習を、直前ではなく早めから入れる。通しでやると、「後半に集中が切れる」「想定よりペースが遅い」など、部分練習では見えない弱点が分かります。本番で初めて通しをやる、は一番危険。早く一度フルで走っておくほど、当日が楽になります。
⑤ 間違えた所「だけ」に戻る
アウトプット練習の効率を上げるコツは、出せたものは流し、出せなかった所だけ繰り返すこと。全部を均等にやり直すと時間が足りません。「出せた/出せない」をその場で仕分けて、出せない所に時間を寄せる。これだけで、限られた時間の伸びがまるで変わります。
やってはいけない練習
- インプットだけで満足する:覚えても出せなければ点にならない。見ずに出す。
- パソコンやスマホだけで練習する:本番は筆記。手で書く練習を。
- 時間を計らない:本番だけ間に合わなくなる。普段から計る。
- 通し練習を直前まで先送り:弱点が当日まで見えない。早めに一度フルで。
まとめ
- 「覚える」と「出す」は別の力。後半はアウトプット中心に切り替える
- ①覚えた直後に見ずに書く・言う ②手で書く練習 ③時間を計る
- ④通しで解く練習を早めに ⑤出せなかった所だけ繰り返す
「覚えたのに書けない」は、頭が悪いからでも才能がないからでもありません。出す練習が足りていないだけです。やり方を変えれば、同じ知識でも本番での出方が変わります。二次全体の進め方は建築設備士 第二次試験の独学ガイドにまとめています。知識は、出す練習をした分だけ本番で使えるようになります。

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