建築設備士 二次 製図(作図)の時間配分のコツ|未完で落とさないための組み立て方

建築設備士の第二次試験(設計製図)で、いちばん多い失点の理由は「描き切れずに未完で終わる」ことだと感じます。実力が足りないのではなく、時間配分で崩れる。私は一度二次で落ちていて、まさにここで時間を溶かしました。この記事では、本番で最後まで描き切るための時間配分の組み立て方を、型で整理します。

※試験時間や課題の形式は年度で変わり得ます。正確な試験時間・出題条件は、必ず公益財団法人 建築技術教育普及センターの公表情報でご確認ください。ここでは分数そのものより「割合と順番」の考え方を扱います。

目次

大原則:製図は「描く速さ」より「配分」で決まる

製図でいちばんもったいないのは、うまく描けるのに最後まで届かないこと。採点は描き切れた範囲で行われるので、「8割の完成度で全部埋める」方が「完璧な半分」より強い。だから本番でまず考えるのは、線をきれいに引くことではなく、持ち時間をどう割り振るかです。速さは練習で上げる。本番で効くのは配分の設計です。

【追記】まず試験全体を割る——私が置いた目標時間

作図の中の配分を考える前に、試験全体をどう割るかを先に決めておくと、当日に迷いません。私が今年に向けて置いている目標時間は次のとおりです。あくまで私が自分の手の速さから逆算した一例です。

やること目標時間
選択(電気)の作図60分
共通の作図 空調30分
共通の作図 衛生30分
共通の作図 電気30分
選択の電気計算問題30分
必須問題(記述)95分
合計275分

試験時間は5時間30分=330分なので、計算上は55分あまります。ただし私は、この55分を最初から「押した分を吸収する枠」として数えています。目標どおりに進むことは、まずないからです。どこかで必ず押します。その押した分を吸収するための枠として、先に確保しておく。ぴったり330分で組んだ計画は、最初の1か所でつまずいた時点で崩れます。

もうひとつ、この表を作って分かったことがあります。作図だけで150分、試験時間のおよそ45%を使うということ。だから作図が遅れると、そのしわ寄せは記述に行きます。私が作図の時間短縮にこだわっているのは、記述に回す時間を作るためです。

※出題の区分・問題数・試験時間は年度で変わることがあります。数字はあくまで私の目標値です。正確な情報は必ず公益財団法人 建築技術教育普及センターの公表情報でご確認ください。

作図ブロックの中を3つに割る

試験時間を、ざっくり「読み取り・計画」「作図」「見直し」の3ブロックに分けて考えます。割合の目安はこんなイメージです(自分の手の速さに合わせて調整してください)。

  • 読み取り・計画:全体の約2割。条件を読み、何をどこに描くかの方針を決める。
  • 作図:全体の約7割。優先順位の高い要素から手を動かす。
  • 見直し:全体の約1割。記入漏れ・凡例・指定条件の取りこぼしを潰す。

大事なのはこの3つを「時刻」で決めておくこと。「何時何分になったら、できていなくても次へ進む」と先に決めておくと、1か所で沼っても全体が崩れません。

① 焦って描き始めない(最初の読み取りが命)

本番は緊張で、ついすぐ線を引きたくなる。でもここで条件を読み違えると、後半でまるごと描き直しになり、いちばん時間を失います。最初のブロックでは、指定条件・与えられた数値・描くべき範囲に印をつけ、配置の方針をざっと決める。手を止めるこの数分が、後半の手戻りを防ぎます。急がば回れが、ここでは本当に効きます。

② 作図は「点になる要素」から先に埋める

作図ブロックでは、配点や採点で見られやすい主要な要素から先に描く。細部の見栄えは後回しでいい。順番の考え方は「全体の骨格 → 必須の記入要素 → 細部・仕上げ」。こうすると、もし時間が足りなくなっても、点になる部分は残せます。逆に細部から凝ると、肝心の要素が空欄のまま時間切れになりがちです。完璧を狙わず、まず全体を成立させる

③ 見直し時間を「必ず」残す

最後の1割は、何があっても見直しに残すと決めておきます。製図の失点は、実は「描けなかった」より「書いたつもりの記入漏れ」が多い。凡例、寸法や数値の記入、指定された条件への対応——ここを最後に一通りチェックするだけで、取りこぼしをかなり防げます。時間ぎりぎりまで描き続けて見直しゼロ、が一番危険です。

練習で「自分の配分」を作っておく

本番の時間配分は、練習で自分の手の速さを測って初めて決まります。普段からストップウォッチを使い、「読み取りに何分」「この図を描くのに何分」を記録しておく。そうすると、本番で「いま何分押している」が体感で分かるようになります。通しで1枚を時間内に描く練習を、直前だけでなく早めから繰り返しておくのが効きます。製図を後回しにしない理由は二次は何から手をつける?でも触れています。練習を始める前の道具選びは製図の道具と準備にまとめています。

やってはいけない時間の使い方

  • 清書・線のきれいさにこだわる:採点は完成範囲。見栄えより完成を優先。
  • 1か所で沼る:決めた時刻が来たら、未完でも次へ進む。
  • 見直し時間を作図に食われる:最後の1割は死守する。
  • 本番で初めて時間を計る:配分は練習で先に作っておく。

まとめ

  • 製図は描く速さより「配分」で決まる。完璧な半分より、8割で全部埋める。
  • 時間を「読み取り2割/作図7割/見直し1割」に割り、時刻で区切る。
  • ①焦って描き始めず読み取りを丁寧に ②点になる要素から埋める ③見直しを必ず残す。
  • 本番の配分は、練習でストップウォッチを使って自分の速さから作る。

製図は「描ける/描けない」だけでなく、「時間内に成立させられるか」の勝負です。配分さえ決まれば、同じ実力でも結果は変わります。二次全体の進め方は建築設備士 第二次試験の独学ガイドにまとめています。配分は、決めた者勝ちだと思います。

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この記事を書いた人

建築設備士の二次試験に一度落ちて、いまリベンジ中の社会人受験生です。働きながらの独学で、必須問題の暗記・電気計算・製図のつまずきと工夫を記録しています。同じように挑戦している方の役に立てば。

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